
呼吸器内科
呼吸器内科
呼吸器内科で診療する病気は幅広く、一般的なかぜからインフルエンザなどの感染症、喘息、気管支炎、肺炎、肺がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など多岐にわたります。
呼吸器疾患の初期症状は、かぜと変わらないことが多いですが、その背景には喘息や肺炎など、重篤な病気が潜んでいることもあります。咳や痰、発熱などが続く場合は、自己判断をせず、呼吸器内科の受診をお勧めします。
また、心臓や脳に長期的な影響を及ぼす睡眠時無呼吸症候群(SAS, Sleep Apnea Syndrome)の診断・治療や禁煙のサポートも行っています。
このような症状やお悩みがある方はご相談ください。
気管支喘息(一般的に「喘息」と呼ばれる)は、気道に慢性的な炎症が起き、刺激に敏感になって発作的に気道が狭くなる病気です。咳や痰、ゼーゼーといった喘鳴、息苦しさなどの症状が出ます。特に夜間や早朝に悪化しやすく、重症時には呼吸困難を引き起こすこともあります。原因はダニ・ハウスダスト・ペットの毛などのアレルギーが多いですが、特定できない場合もあります。発作がない時も、日頃からの服薬と管理が重要です。
肺炎には細菌性肺炎とウイルス性肺炎、その2つの中間的な性質をもつ非定型肺炎の3つがあります。
細菌性肺炎は、肺炎球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌などの細菌が原因で起こり、湿った咳とともに、黄色や緑色を帯びた痰が出ることがあります。
医療機関を受診した際は、症状のわずかな違いからでも、病原微生物を推測することができるため、ご自身の症状をわかる範囲で細かく説明しましょう。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、慢性気管支炎や肺気腫などの病気の総称です。主な原因はタバコや加齢といわれています。気管支の炎症や肺の弾性の低下が起こり、呼吸をするときに酸素を失った空気が肺に残ることによって、酸素の多い新鮮な空気を吸い込むことができず息苦しいといった症状が長期にわたり続きます。進行すると呼吸困難を起こし、日常生活に支障をきたします。重症化すると呼吸不全や全身に障害が現れたりすることもあります。少しでも軽症のうちに発見して治療をはじめることが重要といえます。
アレルギー科は、花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど、アレルギーに関連する疾患を専門的に診る診療科です。
アレルギーは、本来体を守る免疫機能が、花粉や食べ物などに過剰反応して起こるものです。くしゃみやかゆみなどの症状も、こうした免疫反応によるものです。
当院では、赤ちゃんからご年配の方まで、さまざまなアレルギー症状に対応しております。お気軽にご相談ください。
このような症状の方はご相談ください。
原因としては、皮膚のバリア機能の低下、アトピー素因(アレルギー体質)、心理的要因の3つが重なって起きると考えられています。花粉症や食物アレルギーとは異なり、アレルゲンがあるから発症するわけではなく、皮膚の弱い体質、皮膚のバリア機構が不十分な人に発症することが多い病気です。
治療は、バリアの機能を補うためのスキンケア、皮膚の炎症を抑えるためのステロイド外用薬やタクロリムス外用薬、かゆみを軽減させる抗ヒスタミン薬内服、かゆみを悪化させないため環境整備や対策が基本となります。
くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどの症状でお困りの方が年々増えており、日本人の約4人に1人が花粉症とも言われています。アレルギー性鼻炎・結膜炎は、スギやヒノキなどの季節性アレルギーと、ハウスダストやダニによる通年性アレルギーに分けられ、両方が混在する場合もあります。アレルゲンは季節ごとに異なり、春はスギ・ヒノキ、秋はブタクサなどが原因となることがあります。
治療には、原因物質の回避に加えて、抗ヒスタミン薬や点鼻・点眼薬などの薬物療法を行います。正しい診断と治療により、症状の改善が期待できますので、お早めの受診をおすすめします。
※減感作療法(アレルゲン免疫療法)
減感作療法は、アレルゲンを低濃度から体内に取り込み、徐々に濃度を上げていき、慣れさせることで過敏さを取り除く治療法です。スギ花粉症に対して有効な治療法として注目されています。
当院では、舌下にアレルゲンをとどめて行う舌下免疫療法を受けることが出来ます。
食物によって、湿疹やじんましん、嘔吐、下痢、咳などの症状が、免疫反応によって引き起こされる病気です。ときに血圧低下や意識障害、呼吸困難など生命を脅かす危険な状態に至ることもあります。三大アレルゲン(アレルギーの原因物質)として、鶏卵、牛乳、小麦が挙げられますが、ほかにも大豆、ソバ、甲殻類、魚卵、ナッツ、ゴマなどがあります。
食物アレルギーは症状や重症度に個人差があり、原因となる食物アレルゲンも人によって異なります。食物アレルギーへの対応としては、アレルゲン診断を受け、最小限の除去を正確に行い、安全を確保しながら必要な栄養を摂取していくことが基本となります。
じんましんは皮膚の一部が突然くっきりと赤く盛り上がり(膨疹)、しばらくすると跡形もなくかゆみと皮疹が消えるという特徴があります。発症して6週間以内を「急性じんましん」、それ以上経過した場合を「慢性じんましん」と呼びます。じんましんの治療は、まず原因や悪化因子を探して、それらを取り除く、または避けるようにすることです。アレルギーが原因であれば、原因アレルゲンや刺激を回避します。仕事や勉強などのストレスや不規則な生活を避けることも重要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS, Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中に呼吸が10秒以上止まる「無呼吸」や、呼吸が浅く弱くなる「低呼吸」が繰り返し起こる病気です。医学的には、10秒以上の無呼吸や低呼吸が1時間あたり平均5回以上認められる場合に診断されます。
主な症状は、睡眠中のいびき、無呼吸、日中の強い眠気や倦怠感、起床時の頭痛、熟睡感の欠如などです。
睡眠の質が低下し、日常生活や仕事・学習・運転などに重大な支障をきたす場合があります。また、長期的には心筋梗塞、脳卒中、高血圧、不整脈、糖尿病などのリスクを高め、突然死の危険も指摘されています。
当院では、まず問診と簡易検査(睡眠時の呼吸測定)を行い、必要に応じて精密検査(PSG:終夜睡眠ポリグラフ検査)をご案内します。検査の結果、重度の閉塞型睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、CPAP治療の適応となります。
治療が開始されると、就寝時にCPAP装置を使用していただき、日々の使用データは遠隔で確認されるため、定期的に診察を受けながら治療効果や装着状況を確認します。装置の使い方や管理についても、丁寧にサポートいたします。
日本では推定500万人以上がこの病気にかかっているとされますが、適切に治療を受けている人はごく一部です。いびきや無呼吸を指摘された場合は、早めの受診が勧められます。
CPAP(シーパップ)とは、「Continuous Positive Airway Pressure(持続陽圧呼吸療法)」の略で、主に睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に用いられる医療機器です。睡眠中に何度も呼吸が止まる、またはいびきがひどい方に対し、専用のマスクを装着し、気道に空気を送り続けることで、気道が塞がるのを防ぎ、呼吸を正常に保つ治療法です。
CPAPは、無呼吸による日中の強い眠気や集中力の低下、高血圧、心筋梗塞、脳卒中などのリスクを軽減する効果があり、現在もっとも広く普及している睡眠時無呼吸症候群の治療法です。
CPAP治療は、健康保険が適用されます。保険診療の場合、3割負担の方で月々約4,500円〜5,000円程度の自己負担で受けられます(装置のレンタル費・診察料込み)。
治療を継続するには、毎月1回の通院・診察が必要となります。
※費用は目安であり、症状や診療内容によって前後する場合があります。詳しくはお問い合わせください。
禁煙外来とは、医師のサポートのもとで、計画的にたばこをやめるための専門的な治療を行う外来です。禁煙を希望される方に対して、ニコチン依存症の診断、治療薬の処方、生活指導などを通じて、禁煙成功を支援します。意志の力だけでは難しい禁煙も、医療の力を借りることで成功率が大きく高まります。
禁煙外来は、一定の条件を満たすことで健康保険の適用が可能です。保険適用の場合、自己負担額は約13,000円〜20,000円(3か月間・自己負担3割の場合)です。自由診療となる場合の費用についても、お気軽にお問い合わせください。
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